80. 明王院 (広島) : Myooin

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明王院(みょうおういん)は広島県福山市草戸町にある真言宗大覚寺派の仏教寺院である。芦田川に面した愛宕山の麓にあり草戸稲荷神社が隣接している。かつては常福寺と言われており、中世には草戸千軒町が、門前町として栄えていたところとして有名である。本堂と五重塔は国宝に指定されている。中国三十三観音霊場第八番札所、山陽花の寺二十四か寺第十八番札所。

寺伝によると、明王院の前身である「常福寺」は807年(大同2年)に空海(弘法大師)によって創建されたという。この由来の根拠は江戸時代に作成された棟札によるものであるが、ほぼ同時期に作成された棟札がもう1枚あり、こちらには大同年中に「初住持沙門」と呼ばれる僧侶によって創建されと記されている。当寺の本尊十一面観音像は平安時代前期にさかのぼる作品であり、寺の草創もその頃にさかのぼるものと推定される。中世には門前に草戸千軒町(川底に埋もれた中世遺跡として著名)が栄えた。江戸時代には福山藩主となった水野家・阿部家の庇護の下で繁栄した。

国宝
・明王院本堂(附:厨子1基、棟札3枚)
入母屋造、本瓦葺き。桁行(間口)、梁間(奥行)とも5間。内陣蟇股の墨書から鎌倉時代の元応3年(1321年)の建立と判明する。和様建築に鎌倉時代以降の新様式である大仏様(だいぶつよう)、禅宗様を加味した折衷様建築の代表例とされている。内部の外陣に見られる輪垂木(わだるき)を用いたアーチ型の天井は、近世の黄檗宗寺院の建築には見られるものだが、中世には他に例がない。

・明王院五重塔
南北朝時代の貞和4年(1348年)に建立された純和様の五重塔。初層内部の四天柱(仏塔の初層内部に立つ4本の柱をさす)、板壁などには極彩色の仏画や文様が描かれている。初層の来迎壁(仏壇背後の壁)の「兜率天曼荼羅図」は江戸時代に寺外に流出し、現在は東京国立博物館の所蔵となっている。
相輪の刻銘には、この塔が当時の繁栄した草戸千軒の経済力を背景に、ささやかな民衆の浄財を募って建立されたことが明記されている。

重要文化財(国指定)
・木造十一面観世音菩薩立像(本尊)
平安時代前期の作で像高148.5cm。頭上面は髻(もとどり)の頂に阿弥陀仏一面、地髪上前面に菩薩面三・左側面に忿怒面三・右側面に牙をむく忿怒面三・背面に大笑面一の計十一面を頂く。作られた当時は彩色されていたようであるが、現在では褪色している。


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広島県福山市草戸町1473
GPS:
34.4786999, 133.34598600000004
Web:
http://www.chisan.net/myooin/

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